どーもこんにちは!カリパイです。
連日気の滅入るニュースが多く、モヤモヤがたまっている人も多いでしょう。
なので、久しぶりに映画紹介でもしようかなというわけで、今回は『ハッピー・デス・デイ(Happy Death Day)』のご紹介です。
この映画は2017年にアメリカで公開された映画で、ジャンル的にはホラーとなっています。一応ね。
ホラーの中でも「スラッシャー映画」というジャンルに分類されます。
ちなみにスラッシャー映画とはサイコパスの殺人鬼が登場して、登場人物をバッタバッタと切り刻んでいくような感じのものです。
日本では2019年6月に公開されていて、監督はクリストファー・B・ランドン、主演はジェシカ・ローテです。
もくじ
この映画のジャンル
「ハッピー・デス・デイ」をホラー(スラッシャー)と分類しましたが、個人的にはそこへ「コメディ」という冠も追加したいと思います。そう、いわゆる「コメディ・ホラー」ってやつです。
確かに殺人鬼との戦いですから、その点についてはホラー要素満載となるわけですが、全般を通じて主人公の奇想天外な発想や行動が面白く、笑いのポイントも多く用意されています。
なので、ガチガチのめっちゃ怖すぎワロタ的なホラー映画ではないので、ホラー映画に抵抗のある人も是非観てもらいたいと思います。
ちなみに、どちらかと言えば自分はホラー映画が苦手ですが、それでもこの映画に関してはめちゃくちゃ楽しめました。
おそらく、2020年度の「自分史上最高傑作の映画」にノミネート予定です笑。
↓こちらは公式の予告映像です。
この予告映像を観てもらえればある程度のストーリーは理解できると思いますが、一応もう少し詳しくまとめてみます。
「ハッピー・デス・デイ」あらすじ
「ツリー」という名(ニックネーム)の主人公の女性は、9月18日月曜日の朝、大学の男子寮に住むカーターの部屋で目を覚まします。
この日はツリーの誕生日。二日酔いのせいで体調が優れないツリーは、昨晩介抱してくれたカーターに無愛想な態度で接します。その後、疎遠な関係になっている父親からの食事の招待もすっぽかし、仲間とのパーティーへ向かう途中、大学のマスコットであるベビーのお面を付けた何者かに殺されてしまいます。
そして目を覚ますと、そこは再びカーターの部屋。自分のスマホを見ると9月18日の月曜日ではありませんか。そうなんです。ツリーは殺された後、再び18日の月曜日に目を覚ましたんです。
この出来事を奇妙だと思いながらも、注意深く行動するツリーでしたが、どうやってもベビーのお面を付けた何者かに殺され、そしてその度にカーターの部屋で目を覚まします。日付は決まって18日の月曜日。なんとツリーはループ体験をしているんです。
どうやら自分が同じ日にスタックしてしまっていることに気付いたツリーは、そのことをカーターに打ち明けます。半信半疑のカーターでしたが、「それがもし本当なら何度も殺されて犯人を突き止めるべきだ」というアドバイスをツリーにし、ツリーはそれを実行します。
果たしてツリーは犯人を突き止めることができるのか?
そして、犯人の動機は何なのか?
ループ体験
どうです?面白そうでしょ?
この映画の特徴は、死ぬたびに何度も同じ日に戻ってしまうループ体験です。
「主人公が死ぬたびに記憶だけは残したまま最初からやり直し」っていうループ体験が題材の作品といえば、真っ先にトム・クルーズ主演の『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(原題:Edge of Tomorrow)が頭に浮かびます。これはお気に入り映画の一つですね。
「オール・ユー・ニード・イズ・キル」も「ハッピー・デス・デイ」も共通している点は、主人公だけが何度も同じ状況からリスタートし、さらには記憶は持ち越しできているという点。
周囲の人間は主人公がループしているという事実を知らないため、主人公が情報を共有しようとする場合、リスタートする度にまた一から状況説明をする必要があるっていう設定が、個人的には好きですね。もし自分なら「あぁ~また最初から説明かよ!」ってキレてそうですけど笑。
この映画のここが好き
一応ネタバレ無しでいこうと思うので、ストーリーの核心部分にはなるべく触れない程度に、なぜこの映画が好きなのかを書いてみようと思います。
まずは何といっても主人公ツリーが魅力的だという点です。
最初のキャラ設定では、親や友人へ悪態をつく「自由奔放・尻軽女」という、いわゆるビッチキャラ。ですが、物語が進むにつれ人間的に成長してゆく様が見て取れます。
つまりこの映画は単なるホラー映画ではなく、主人公の人間的成長もしっかり描いているヒューマンドラマ的要素も備えていると感じました。
また、序盤から中盤にかけて複数張り巡らされた伏線が終盤でしっかり回収されていくため、「おぉ!そういうことだったのか!」と観ていて爽快感が半端ないです。
伏線だらけのストーリーで結局回収されきれずに終わり、モヤモヤが残りまくりって映画、よくありますよね?
でもこの映画は伏線がしっかり回収されていくので、観終わった後の満足度が高いですよ。監督・脚本家が優秀なんでしょうね。
なんと!すでに続編が出てますやん!
とここまでは「ハッピー・デス・デイ」についてご紹介してきたのですが、な、なんと!(ちょっとわざとらしい笑)もうすでに続編である『ハッピー・デス・デイ2U(Happy Death Day 2U)』が公開されているんでやんす!
2019年2月にアメリカで公開され、日本では同じく2019年7月に公開されました。
「ハッピー・デス・デイ2U」は文字通り「ハッピー・デス・デイ・トゥーユー」と読むわけですが、直訳すると「あなたの命日おめでとう」となります。
監督・主演も前作と同じ。それ以外のキャストもほぼ同じ!
これぞ正真正銘の「続編」なんですね。
「ハッピー・デス・デイ2U」のあらすじ
前作で見事ループを抜け出したツリー。映画はその続きから始まります。
ループを脱した翌日9月19日土曜日の朝、カーターのルームメイトであるライアンは、ツリーが部屋に泊まっていたため自分の車の中で一夜を明かし目を覚まします。
部屋へ戻るとツリーとカーターがいちゃついており、再び部屋を追い出されたライアンは、実験的量子反応炉の研究を進めるため研究室へ向かいます。そう、カーターのルームメイトであるライアンは量子物理学の学生なんです。
研究仲間と量子反応炉の実験を行っていると、学部長によってプロジェクトの中止が言い渡されてしまいます。というのも、その実験が原因で何度か大学の停電を引き起こしており、実験は失敗だと判断されていたからです。
落ち込むライアンが別室へ足を運ぶと、なんと例のお面をかぶった何者かがそこにおり、ライアンは殺されてしまうんです。
場面は再びライアンの車の中。ライアンが目を覚ますと、先ほど体験したことがすべて繰り返されているではありませんか。そうです、今度はライアンがループ地獄へと足を踏み入れてしまったのです。
しかし、一体なぜライアンがそうなってしまったのか?
ライアンは、デジャブのようなおかしな体験をしたことをツリーに伝えると、ツリーが体験した「繰り返された18日の月曜日」の話を聞きます。
ツリー、カーター、ライアンであれこれ考えた結果、今回ライアンの身に起きていることの原因が量子反応炉であることに行き着きます。つまり、量子反応炉がタイムループを引き起こしたのです。
ツリーとカーターの協力を得て、ライアンを襲ったベビーのお面を付けた犯人を確保することができましたが、お面を外すとそこにはもう1人のライアンがいます。
ライアンが2人いる状況に驚く一同。実は2人目のライアンはタイムループによって現れたのです。
怖くなったライアンは再び量子反応炉を起動させ全てを元に戻そうとしますが、起動直後、量子反応炉は強力なエネルギーパルスを発し、その場にいた一同は強い衝撃によって意識を失ってしまいます。
場面が変わりツリーはカーターの部屋で目を覚ますと、何ということでしょう!ツリーはまたまた「18日の月曜日」に引き戻されてしまったんです。
しかし、今回はちょっと様子がおかしいことに気付くツリー。そうなんです、前作でのパターンと少しずつ異なる展開で物事が進んでいくんです。つまり、量子反応炉によって「別の世界」へループしたことに気付きます。
そして驚くべきことに今回の世界では、死んだはずの母親が生きており感動の再会を果たしたツリーは、この世界にとどまることを決意しますが・・・。
タイムループに追加された「別次元」という世界観
主人公が死ぬ度に繰り返し同じ場面からリスタートするというループ体験がメインだった前作。続編である今作は、そのループ体験にもうひと味加えられています。
それは「別次元」という要素です。
元々の世界をAとすると、それとは別にBやCという世界が存在しており、それらはオリジナルのA世界とは異なるストーリーになっています。
これってマイケルJフォックス主演の「バック・トゥー・ザ・フューチャー」みたいな感じですよね。いわゆるタイムトラベル的な。
そう考えると、「ターミネーター」もそうですし、近年公開された「アベンジャーズ・エンドゲーム」なんかも、そういう題材を扱ってますよね。
ということは、話がややこしくなっていくのか?と思いますが、前作同様、軽快なストーリー展開と見事な伏線回収が決まり、この続編もかなりの完成度となっています。
続編は人間ドラマに焦点を当てている?
前作では、どうやって犯人を見つけループから抜け出すかという点に重きが置かれていました。
しかし、この続編ではそういった謎解きに加えて主人公ツリーの人間ドラマに焦点が当てられていると感じました。
友人との人間関係、そして家族との愛。
恋人と良い関係の世界を取るか、愛する母親が存在する世界を取るか。
ここでの葛藤を経験しながら、ツリーが魅力ある大人の女性へと成長していく様子がとても丁寧に描かれています。それはこの映画がホラー映画だったことを忘れてしまうほどです。
「続編映画」の正統派
ここからが個人的に一番言いたいことです。
それは「ハッピー・デス・デイ」を観るなら1・2を一気に連続で観ること強くオススメする!ということです。
1を観た人は必ず2も観るべきですし、2を観る人は事前に1を絶対に観るべき!
あぁ~もうややこしい!とにかく、1・2を連続で観てください!
なぜここまで、連続で観ることを強く勧めているかというと、特に続編である「ハッピー・デス・デイ2U」の完成度が非常に高いからです。
よくある映画の続編って「前作で儲かったから少し味付けをしてもう一回儲けよう」みたいな感じが多いですよね。キャストが変わっていたり、監督すらも変わってたりして。
ところが、「ハッピー・デス・デイ」の続編は、まさに続編の正統派。
よくもまぁここまで前作を踏襲して作り込んだもんだと、本当に感動しますよ。
そう考えると、実は最初から2部作だったのか?とも疑いたくなりますが、実際の所はどうなんでしょうね。
個人的には、続編の方がより作り込まれた感があると思います。
まとめ
ネタバレぎりぎりの話ですが、続編を見る人はエンドロールまでしっかり観ることを強く勧めます。
そうすると、きっと何か発見があるはずです。おっと、これ以上は・・・。
というわけで、今回はコメディホラーの傑作映画「ハッピー・デス・デイ」とその続編「ハッピー・デス・デイ2U」のご紹介でした。
映画を観終わった後に爽快感を味わいたい人は、是非ご覧になってください。
あぁ~楽しかった。